ナカアイでつなぐ家

2020年の東京オリンピックで話題となる、新しい東京のウォーターフロントに位置する豊洲。ここに建設される共同住宅の住戸ユニットのインフィル提案。この周辺は段階的に住宅の開発が進んだことで、多世代が住み、それぞれのニーズを満たす場所となっている。既存の市街地よりもオープンな環境の中で新しいつながりを作るきっかけにあふれており、新しい環境を持つ豊洲で想定される人のつながりを呼ぶ住戸の提案が求められた。

私たちは住戸内の玄関スペースに中間(ナカアイ)を設けることで、共用部につながりのきっかけとなる端(ハタ)をつくり、住人とのコミュニケーションの場を提案。また住戸奥では、中央に配置したリビングを開口のある間仕切り壁で囲い、緩やかにつながる内側と外側の二つの場を設けている。外側は比較的プライバシーの高いプライベートな領域として、水廻りや寝室を配置。

ここではナカアイハタは、同じ場所を示すことになる。共用部からは玄関先といった感覚で比較的気軽に立ち入ることのできるハタ。入居家族にとっては、かつての土間や縁側と同じように外部環境と連続するナカアイハタナカアイという奥行を、段階的に成熟した社会に対して取ることで、ゆとりを持って社会と関わることができ、街とともに家族も成長できるのではないかと考える。

平面図
計画地:東京都江東区
構造・規模:インテリア
用途:住宅
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備考:
・コンペ応募案