喫茶ユキ
名古屋の喫茶店めしの代表である鉄板スパの発祥のお店、「喫茶ユキ」の移転計画。土地区画整理事業により、60年以上地域に愛されながら営業してきた旧店舗を閉店し、同じ車道商店街内を50m程北へ移転。
旧店舗の昭和レトロな雰囲気をなるべく残したいというオーナーの要望から、旧店舗同様にタモ材を腰壁に使用し、飾り柱のパーティションを設置した。また、床仕上げは落ち着きのあるカラーコンクリートとし、旧店舗から移設した喫茶ユキの代名詞である、オレンジ色のペンダントライトが床や壁を照らし、温かみのあるどこか懐かしい空間となっている。
店内は厨房から道路まで見通すことのできる奥行のある空間で、厨房に立つと商店街を行き来する人々の姿まで気に掛けることのできる、オーナーの人柄が現れた店舗プランとなっている。
新しい店舗でも、60年の歴史を背負いながら、地域とともに盛り上げていただきたいと願っている。
所在地:愛知県名古屋市 |
構造・規模:鉄骨造・3階建て |
用途:店舗 |
竣工:2018年 |
写真:谷川ヒロシ |