先日、東海住宅建築賞の審査員を務められている中山英之さんと少しお話させて頂く機会がありました。他の審査員の建築家とのやり取りや、お話し頂いたことに共感を覚え、是非見に行かなければと思い、TOTOギャラリー・間の愛知巡回展として行われている「中山英之展 ,and then」へ足を運びました。
会場全体に大小さまざまな石を配置し、その石によって空間が仕切られた3つのシアターと、中庭、エントランスで構成された「石のシアター」になっていました。シアターでは6つの映像が流れ、中山さんが設計された建築を舞台に施主や施設利用者が出演者となり、建築竣工後の日常が小気味よい音や印象的な音楽と共に描かれていました。
設計事務所は建築物を設計し、完成させて、お客様に引き渡すことで業務は完了しますが、その期間は1~2年程度で、むしろ建築物が使われてからの関係の方が圧倒的に長くなります。他の設計事務所が設計した建築、とりわけ住宅の竣工後の様子を見る機会は多くなく、,and thenとして、中山さんが設計された住宅の、使われてからの日常を垣間見れたことはとても貴重な機会でした。